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一厘の花 [ふたりのヒトトナリ。]

彼はあらゆる人生を生きた
古い魂だった


お金持ちになることも
貧しさも

有名になることも
落ちぶれることも

人気者になることも
憎まれ役を引き受けることも

あらゆる生き方を知っていた

それがいかに無常で
朝靄の如く儚いものかも


苦も楽も
彼にとっては同じ砂の味

あらゆる生き方に飽きた彼の魂は
この人生で
影となる役を引き受けた

幼き頃から
暗黒に身を染め

眩い光達をいっそう美しく引き立たせた彼は

人間のクズとして
誰もが厭う役割を
見事に演じてみせたのだ


その生きざまから
彼が伝えたかったのは
九分九厘の人生の馬鹿馬鹿しさと
人間の愚かさと

そして
最後の一厘に秘められた
ヒトとして生きる理由


輝きに酔いしれる光をも
ときに軽快に嘲笑いながら
彼なりの方法で
「ほんとうのしあわせ」を問うた


「ホントウノシアワセ」


そう
ヒトはそれを
愛と呼ぶ

歴史は
その様々なストーリーと
愛のもたらす希望と失望を
絶えず語り継いできたのだろう


神がヒトに与えた
限りない数の
限りある物たち

唯一
朽ちることなく根を張るは
魂挙げて続く愛

それこそ
「最後の一厘」に込められた火水(ヒミツ)

時に目に見えるかたちで
時に目に見えぬかたちで

惜しみなく 溢れ
そのたび また
惜しまず 注がれ

その豊潤なる流れは
止まることもなく
絶えることもない

永久に渇れぬ
最初で最後の魂の繋がり

それは
九分九厘の幻を
飽きるほど必死に生きてこそ
時熟し
最後の最後に開く
一厘の花のしくみなり


かの花に
天が仕組みし
「大どんでん返し」のパスワード

宇宙挙げての壮大にして繊細なストーリーは
九分九厘の幻を
霧のように消し去りゆく


最後のシナリオを辿るなら
あなたはその証として
ただ
ひたすらに涙を流すだろう


小さな自分の深き場所に
かつてから在った、
そして在る、
これからも在りつづける愛の
そのあまりの大きさに
驚愕し
喜びと涙にむせぶだろう


どんな美辞麗句も
霞んでしまうほど美しく

何よりも香しく
そして心を和ます

たった一輪

されど 最後の

一厘の花
唯一の花

常永久に咲く花


やっと見つけた朽ちぬ花

それが
一厘のしくみ


時 来れり


ただ
きみが為
おのが為

花は開かん


ときよ きたれり





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