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Memento mori Ⅱ [我が神に花一輪捧ぐ。]

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私とあなた

気がつけば いつのまにか この関東に来ていた

わたしは あなたを知らなければ
今もきっと 大阪に居ただろう

あなたは 私を知らなければ
今もきっと 福島に居ただろう

3月11日という日を
全く別の場所で向かえ
全く別の運命を辿っていただろう

私は テレビの中で
この震災の出来事を 他人事のように眺めていたかもしれない

あなたは あらゆる惨事の只中で
この震災の出来事を 痛みと共に 噛み締めながら朝を迎えていたかもしれない

私の人生は 今よりもずっと平穏だったかもしれない

けれど
あなたを知らぬ あのころの私は 「生きて」などなかった

まだ「生」を知らなかった

愛を知らなかったから

生きることに興味などなかった
いつ消えてもいいとさえ思っていた

あなたも同じように
生きることに退屈していた
むしろ死後の世界に 焦がれていた

私は あなたと出会い
あなたは 私と出会い
愛を知った

人生に明かりが灯り
初めて 心から 「生きる」ことを知った

あなたを知り、愛を知ったとき、ようやく
「もっと生きたい」と思った

出会ったその瞬間から

穏やかな生活は去った
家族も失った
安定も失った

生きるための痛みも知った

波乱ばかりの毎日が訪れた

たくさん 泣いたし 知らなかった悲しみも知った

けれど
この道を選んだことに 髪一筋の後悔もしたことはない

私は 今をたしかに「生きて」いるから

生きる意味を知ったから

無気力に生きていたあのころ
私は死ぬことが怖くなどなかった

けれど それは単なる怠惰であり、傲慢だった

本当に「生きて」ない者が
本当に安らかに「死」を迎えることなどできない

魂が震えるほど 叫んで もがいて 
人を愛し抜いてはじめて
魂は自分の「生」を卒業できるのだと思う

おそらく 満足した「死」とは
生の「諦め」などではなく「充足」であると

だから 私は まだまだ 生きることを選ぶだろう
なぜなら
まだ 私は人を愛せるから
もっと 深く 広く 愛せるから

いつか満ち足りるほどに 自分の愛に満足できたなら

あなたと共に ここを卒業しよう

それまでは

どうか 共に いつまでも

この道を 歩く

あなたと 今 
この関東の地で
痛みを分かち合えることに 感謝します



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